ぷち。
ぷち。
ぷち。
ぷち。
ぷち。
ぷち。
ぷ……ブツッ。
もうやめておけ。
上から言葉が降って来た。
アスファルトが焼けていく。
吸込まれることのない熱は、
脳を妬き尽くしながら、
思考を溶かしていく。
視界が 揺れる。
時期はずれの、蟲が
遺された生命を燃やし尽くすように
けたたましく鳴き続けている。
その コエが
耳から離れなくて 煩わしい。
すでに彼の無垢な白い手袋の指先は
先程までに奪い続けたそれの
体液やらで黄色や黒へと
変容して 染み込んでいった。
空からの声を無視して
闇色の足元へと視線を戻した。
節が捥げて
脚が ありえない方向へ。
汚らしい中身をぶちまけながら
大量に連なる 屍の山。
ねぇ、シャドウ
ふと、なんでもないことのように 呟く。
これを 人間でやったなら
さぞ面白いんだろうねぇ?
紅い花弁を散らして
さぞ綺麗に咲き誇るんだろうねぇ?
よい遊びを見つけたように
愉しそうに 彼が 嗤った。
嗚呼。
蟲のコエが煩わしい。
SONG BY マチゲリータP 【芙蓉】 http://www.nicovideo.jp/watch/sm4634198
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